20〜50代の7割が賛成!47都道府県「選択的夫婦別姓」全国意識調査の概要

47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査TOP画像 選択的夫婦別姓ニュース

選択的夫婦別姓・全国陳情アクションでは、2020年の11月22日・いい夫婦の日に合わせ、早稲田大学法学部・棚村政行研究室との合同調査として47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査を行いました。

内閣府の世論調査(有効回答数2,952人)を2倍以上上回る7,000名の方から回答を得たこの大規模調査。法律の専門家をはじめアクティビストの皆様もコメントを寄せてくださいました。ここに概要を公開します。47都道府県意識調査有識者コメントページへのリンク

  • 調査名:47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査
  • 調査主体:早稲田大学法学部・棚村政行研究室/選択的夫婦別姓・全国陳情アクション合同調査
  • 調査実施機関:株式会社インテージ
  • 調査実施時期:2020年10月22日(木)~2020年10月26日(月)
  • 対象者条件:20~59歳の一般男女個人 
  • サンプルサイズ:n=7000

まずは一言で! 全国の傾向

選択的夫婦別姓に賛成する意見が全体の7割

全国では70.6%が選択的夫婦別姓に賛成、一方で反対は14.4%という圧倒的な結果になりました。

どの世代でも選択的夫婦別姓制度に賛成の割合が反対の割合より高いことが分かります。

お使いのブラウザはcanvasに対応していません。

自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦も同姓であるべきだ。
その他、わからない

※「賛成」は「自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」と「自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」の2つの選択肢を合計した人数、「反対」は「自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦も同姓であるべきだ」を選択した人数としています。

年代による違い

ここからは単純に、「賛成」と「反対」の割合を見ていきます。

20~30代は賛成率が高く、40~50代はそれに比べると低めとなっています。この境目は男女共同参画社会基本法(1999年)や、技術家庭科の共学化(1989年)といった、性別によって役割を決めつけない社会を作ろうという取り組みがなされた時期でもあり、ニュートラルなものの見方をする人が多いようです。また、反対が比較的多い40~50代でも約67%(50代)以上の方が賛成となっています。

お使いのブラウザはcanvasに対応していません。
お使いのブラウザはcanvasに対応していません。
お使いのブラウザはcanvasに対応していません。
お使いのブラウザはcanvasに対応していません。

賛成 反対 その他

性別による違い

性別では女性の賛成率が高くなっています。結婚する男女の約96%が男性の姓を選択していることから、改姓のデメリットをより強く意識せざるを得ない状況がうかがえます。一方男性でも若い世代の賛成率は高くなっています(全国グラフ参照)。

お使いのブラウザはcanvasに対応していません。
お使いのブラウザはcanvasに対応していません。

賛成 反対 その他

世代、性別によって差はありますが、共通しているのは「よその夫婦が別姓でも同姓でもいい」という寛容な意識が多数を占めていること。「国民の理解を得られるように頑張る」段階はもう終わって、民法改正へ踏み出す時ではないでしょうか。

ご当地の特色出るか!? 都道府県ごとの賛成率ランキング

みんな大好きご当地ネタ。
ということで次に「賛否倍率」(意見の明らかにした人のうち、賛成の人が反対の人の何倍だったか)を使って、都道府県ランキングを作成しました。

※賛否倍率=
(「自分は別姓を選びたい」+「自分は同姓がいいが他の夫婦が別姓でもいい」)÷「自分も他の夫婦も同姓であるべき」
として計算しています。

賛否倍率上位10位

まずは賛成の人が反対の人より圧倒的に多かったカッコイイTOP10です。

1位は沖縄県! なんと男性20代、そして女性20〜40代までが反対ゼロ。沖縄在住のメンバーからは、先祖代々の姓を守りたいという声も。沖縄には昔からの伝統的な姓が多いですよね。また、沖縄は全国で唯一女性社長の割合が20%を超えるんだとか。高い賛否倍率には固有の姓への愛着と社会での女性活躍、両方の理由がありそうですね(会見で棚村教授が解説します)。

ほかにも青森(2位)・和歌山(3位)など、地方での賛成が多かったのは意外な結果でした。皆さんのお住いの地域はありますでしょうか?

都道府県賛否倍率
1位沖縄県10.3
2位青森県9.4
3位和歌山県8.8
4位富山県8.2
5位三重県7.8
6位長野県7.2
7位大分県6.8
8位山形県6.5
9位茨城県6.5
10位東京都6.2

賛否倍率下位10位

続いてワースト10はこちら。愛媛県といえば、別姓家庭への差別発言で問題になった県議がいましたね。私たちが唯一、偏見への抗議文や意見広告を出したのも愛媛県でした。それでも賛成が反対の2.4倍という差がついています。 この結果を見て、自ら地元の意識に気づいてくれると良いのですが……。

1を割り込んでいる(賛成が反対より少ない)ところがないのは大切な事実です。

都道府県賛否倍率
47位愛媛県2.4
46位山口県2.9
45位新潟県3.0
44位山梨県3.1
43位岡山県3.3
42位静岡県3.4
41位千葉県3.6
40位奈良県3.6
38位佐賀県3.9
38位福井県3.9

結婚できなかったカップルの存在も

今回の調査で初めてその存在が数量的に示されたのが、「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚を選択したこと」が「ある」と答えた人の存在です。

平成17年の国民生活白書では、事実婚を選択した夫婦のうち女性の89.3%、男性の64.9%が「夫婦別姓を通すため」と理由を回答しています(複数回答)。これは、同姓を強制する現行制度に当てはまらない家族の形を選択したために、結婚という制度を使えなかった人がいることを意味しています。

そして今回の調査では、事実婚を選択したカップルだけでなく、結婚そのものを諦めざるを得なかった人もいるはずという想定のもと、 「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚を選択したことがありますか」という問いを設け、「ある」という回答を集計しました。

その数、なんと7,000人中94人! 

改姓を強制する現在の制度が、結婚という人生の大きな選択を1.3%も妨げているというのは衝撃的です。 回答した人の都道府県を見ても、東京や大阪のような都市部だけでなく茨城や千葉、福島や熊本など様々な地域に同様の回答が見られました。

たとえば婚姻届用紙の100枚に1枚ハズレがあって、ハズレを引いたら今の恋人とは結婚できないから他の人を探すか事実婚で我慢しろ、などと役所に言われたら、どう考えても横暴ですよね。けれど実際にいま、一緒に生きたいと思った相手と自分がたまたまどちらも姓を変えたくない・変えられないと分かったとき、手元の婚姻届は出せなくなってしまうのです。

選択的夫婦別姓・全国陳情アクションでは、結婚するカップルがより多くの選択肢を持てるよう、選択的夫婦別姓(選択的夫婦別氏)制度の成立を目指して活動しています。

直近では、国会で与野党の議員さんがこの問題について議論をしてくださっています。一部でまだブレーキをかけるような意見もある中(グラフで言うと男性50代の約25%の層とか、もっと上の世代ですね)、私たち一人一人が「 困っている・悩んでいる 」と声を上げることで、法制化に向けて取り組んでくださっている議員さんの背中を押すことができます。

皆さんもぜひ、小さな声から始めてみてください。

調査概要

調査目的日本国民の選択的夫婦別姓に関する意識を把握すること
調査名47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査
調査主体早稲田大学法学部・棚村政行研究室/選択的夫婦別姓・全国陳情アクション(合同調査)
調査方法インターネットモニター調査
調査機関株式会社インテージ
調査実施期間2020年10月22日(木)~10月26日(月)
調査地域全国
対象者条件●スクリーニング調査
・なし
●本調査
・4問(7,000サンプル
・20-59 歳の一般男女個人
※性別・都道府県別の人口分布に割り付けて回答を回収する。
※「マスコミ・広告・市場調査」の業種は除外
アンケート前文※対象者が回答するにあたり、制度を説明した内容。これは法務省サイトにある選択的夫婦別氏制度の解説およびQ&Aを元に、用語統一を図るため「氏→姓」に統一した内容。最後の一文は、2018年3月20日の法務省による国会答弁を参照

 

選択的夫婦別姓制度とは・・・  
現在は男女が結婚するときは、全ての夫婦は必ず同じ姓(名字)を名乗らなければならないことになっています。そして現実には、男性の姓を選び、女性が改姓する例が圧倒的多数(96%)です。ところが女性の社会進出等に伴い、改姓による社会的な不便・不利益を指摘されてきたことなどを背景に、「選択的夫婦別姓制度」の導入を求める意見があります。 選択的夫婦別姓制度とは、「夫婦は同じ姓を名乗る」という現在の制度に加えて、「希望する夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の姓を名乗ることも認める」というものです。 もちろん選択的な制度ですから、全ての夫婦が別々の姓を名乗らなければならないわけではありません。
なお、夫婦同姓を義務化している国は現在、日本以外にありません(2018年3月20日法務省国会答弁)。

設問設問1:「結婚の際の姓のあり方」についてあなたのお考えに一番近いものをお選び下さい。
 ①自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦も同姓であるべきだ。
 ②自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
 ③自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
 ④その他、わからない

 

設問2:設問1を選んだ理由(自由記入)

設問3:別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚にしたことがありますか。
 ①ある ②ない

PDFダウンロードレポートのダウンロードはこちらから